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ハスカップ (クロミノウグイスカグラ)スイカズラ科

 北海道の山に自生するベリー。北の千島、樺太、カムチャッカ、東シベリアなどにも分布する。ハスカップはアイヌ語でハシカプ(枝の上にたくさんなるもの)という意味で、「不老長寿の実」として珍重されてきました。そして、このとおりとても栄養が豊富です。(五訂日本食品標準成分表参照)5月下旬から6月にクリーム色の花を咲かせ、7月に黒紫色の実をつけます。実の大きさは1cmから1.5cmくらい。当園には約7種類のハスカップがあり、それぞれ甘いもの、酸っぱいもの、ちょっと苦いものなどがあり、葉の形や実の色、形も違います。これがまんべんなく混ざって、おいしいジャムとなります。近年目に良いと話題のアントシアニン色素も多く含んでいます。ジャムだけではなく、ホワイトリカーに漬けた果実酒は真っ赤でゴージャス。また、塩漬けは梅干しのようで、おにぎりにもできます。
グスベリー(マルスグリ)ユキノシタ科

 ヨーロッパが原産地で、日本には明治6年に入りました。北海道ではグスベリと言いますが、本当はグースgoose(鴨)料理に使うベリーberryとのことで、イギリスでは盛んにお菓子にも利用されるようです。寒冷な気候を好むので北海道は栽培の適地です。ハスカップが終わる8月頃に実が熟し、黄色から赤紫色に変化し、大きなブドウのような味になります。完全に熟する前の黄緑色の実も酸味が強くピクルスのようで好きな人はガリガリと食べます。北海道の農家の庭先には必ずあって、昔は子供のおやつがわりでした。ところが甘いものに飢えていた昔の子供は熟する前に食べてしまって、熟した実を見ることがなかったとか。当園には大玉とと普通玉があります。グーズベリージャムは2002年から販売していますが、ザックリとした風味が魅力で、ハード系のパンに良く合います。
カシス(ブラックカーランツ)ユキノシタ科

 西ヨーロッパの原産。赤いカーランツ(カリンズ)は北海道でもおなじみですが、この黒カシス(ブラックカーランツ)はあまり見られません。日本でも栽培しているところはわずかなようです。やや日陰の肥沃な土地を好み、高さ1.5mくらいになる低木です。カシスソーダが有名ですが、フランスではリキュールの原料としてさかんに使われています。農園に来た人には、カシスの木の間に頭をつっこんで、実のついた枝をゆさゆさと揺すってあげます。すると独特の匂いがするのです。そして黒く輝く実を口に含むと、独特の芳香が口の中に広がります。アントシアニンが果実では飛び抜けて多く含まれており、ブルーベリーには含まれていなルチノシドという物質がさらに視力改善に効果が高いそうです。生で食べるのはもちろん、2003年から販売しているジャムは最高級品です。育てるのに農薬は一切使っていません。
赤カシス(レッドカーランツ)ユキノシタ科

 北海道でカーランツ、カリンズというと、この赤カシスを差します。グスベリーと同じく農家の庭先に多くあり、子供たちのおやつがわりでした。6月に花を咲かせ、7月末から真っ赤な美しい実をつけます。収穫してザルにのせるとまるでイクラのようです。黒カシスよりも皮は薄く、酸味が強く、独特の臭いもありません。美しく酸味の強いジャムはパンに良く合います。2005年ジャムとして新発売します。こちらも育てるのに農薬は一切使っていません。

※赤カシス=レッドカランツ(英語)・グロセイユルージュ (仏語)
白カシス(ホワイトカーランツ)ユキノシタ科

 北海道では黒カシス同様に珍しいと思います。透き通った実は美しく、カシス3種の中では一番甘みが強いカシスです。他のカシスと同様6月に花を咲かせ、7月末から実をつけます。この白カシスはまだ加工品としての販売はしていませんが、冷凍の実では販売します。こちらも育てるのに農薬は一切使っていません。

※白カシス=ホワイトカランツ(英語)・グロセイユブランシュ(仏語)
コクワ(サルナシ)マタタビ科

 キウイの原種。味はキウイとほぼ同じ。年をとった人はキウイを食べてコクワみたいだと言い、若い人はコクワを食べてキウイみたいだと言う。つる性の落葉木本で、雌雄別株。 樹皮は灰褐色。ベリーの中ではもっとも遅く10月に食べ頃を迎える。北海道の山に多く自生しており、ヒグマの大好物。毎年ヒグマが実を求めて登る木には、食べるときにヒグマがつくったベット(熊棚)が見られる事もある。生食はもちろん、果実酒やジャムも美味。ベリー園では大量に収穫できないため商品化していないが、ゆくゆくは限定のジャムにしようと思っている。
これらのベリーは園内に試験的に、もしくは自家用として植えられているが、商品化はされていない。主なベリーと収穫時期が重なってしまうこともあり、ひっそりと実をつけている事が多い。興味のある方は、農園で金田さんに尋ねてみてください。
マタタビ マタタビ科

 猫の好きなあれである。つる性で雌雄異株の落葉高木。6月頃、葉が白く変化する。実は長随円形、生食には向かない。果実酒など。
ウマブドウ(ノブドウ)

 全国各地の土手、丘陵、山林に自生するつる性植物。実は青、紫などで美しい。生食などははせず漢方として用いられる薬草。鎮痛、消炎のために飲用や湿布などで処方される。
赤いハスカップ

 赤いハスカップは珍しい。ベリー園にただ1本のみ植えて鑑賞している。あまり強い木ではないらしく、増やすことも難しそうである。
イチゴ

 自家用として露地に植えている。甘くておいしいよ。
ブルーベリー

 十勝の気候に合うかどうか、確かめるために試験的に植えているブルーベリー。
キイチゴ(ラズベリー・フランボワーズ)

 キイチゴはどんどん若木が出て実のなる苗は年々移っていくが、ほかのベリー類の収穫と重なってしまうため、忙しくて放置状態になっている。